Report[45]
2017.8.9

圧巻の逆転劇 日本人最多記録を更新するPGAツアー5勝目
~世界ゴルフ選手権シリーズ2勝目!! WGCブリヂストン招待優勝~

 メジャーに次ぐ権威と規模をもち、年に4試合開催される「世界ゴルフ選手権(WGC)」。その今季最終戦となる「WGCブリヂストン招待」で、松山英樹は今季初戦の「HSBCチャンピオンズ」に次ぐ同シリーズ2勝目を飾った。この優勝は、同大会でPGAツアー出場100戦目という節目を迎えた松山にとって、PGAツアーの日本人最多記録を更新する5度目の勝利ともなった。

 7バーディ・6ボギーという出入りの激しいゴルフで、首位と4打差の15位タイというスタートを切ったあと、2日目にはパットに苦しみながら3ストローク伸ばし、3位タイに順位を上げて決勝ラウンドに進出した松山。この時点では「優勝争いができる状態にない」と語っていたが、3日目も5バーディ・2ボギーの「67」で回って通算7アンダーとし、順位こそ4位に後退したものの、首位との差は2打に縮めた。

 そして、「この3日間と同じように、ゆっくり攻めること」をテーマに掲げ、最終組のひとつ前の組でスタートした最終日。松山は1番パー4で、第2打をグリーン左に外したものの、寄せてパーを拾う。続く2番パー5では第2打をグリーン奥まで運ぶと、3打目をチップインさせてイーグル。「あれで波に乗れた」とホールアウト後に本人が振り返ったように、3番、6番、9番でそれぞれ1m、4m強、2.5mのバーディパットを沈め、この時点で後続に2打差をつけてトップに立った。

 その勢いはバックナインに入っても衰えず、13番をバーディとすると、アーノルド・パーマーが、その手ごわさから“ザ・モンスター”と名づけた667ydの16番パー5からの上がり3ホールでバーディを奪取。この日コースレコードと並ぶ「61」をマークし、通算16アンダーまでスコアを伸ばすと、2位以下を5打引き離して圧勝した。

 松山にとって、今大会は今年が5度目の出場で、過去4度の中では2014年大会の12位タイが最高だった。それも20位以内はその1度のみと、けっして相性がよいとはいえなかったコースで見せた“進化”。さらに、「“16番、17番、18番でバーディを奪えば(コースレコードの)61になるな”と思いながらプレーしていた」と明かしたように、優勝争いの最中に記録を意識し、それを実現してしまうところが今の松山の強さだ。

 今大会は、欧州ツアーにも組み込まれていることに加え、来週のメジャー最終戦「全米プロ」の調整をしようと、出場者76人のうちおよそ半数がヨーロッパ勢を占めた。そんな猛者たちを振り切っての優勝は本当に価値がある。

 松山が、優勝を飾った翌週にメジャーを迎えるのは今回が初めて。世界3位という実力に勢いがプラスされれば、日本人男子初のメジャー制覇はますます現実味を帯びてくる。