第136回 東 浩子

強い気持ちでつかんだ初めてのシード権。今シーズンこそ初優勝を狙います!

2018年の1回目は、昨シーズン、プロ6年目にして悲願のシード権を獲得した東浩子プロが久々に登場!

ファンを惹きつけた優勝争いの最中のバーディパット

 みなさん、新年あけましておめでとうございます。東浩子です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。また、いつも応援してくださり、どうもありがとうございます。今日は、私自身の昨シーズンを振り返りながら、お話ししたいと思います。まずは、私自身、すごく印象に残っている試合で、ツアー自己ベストの3位に入った「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」(以下、選手権)のことからお話しします。

 あの試合は、練習ラウンドしてみてコースセッティングが難しいなと感じたので、初日は手探りでのプレーでした。結果としては、イーブンで回れたので、まずまずのスタートが切れたなと思いました。それと同時に、私のパターンとして、調子のいい時には日を追うごとにスコアがよくなるので、あの試合でも「ここから伸ばしていけるんじゃないか」という手応えをすごく感じたんです。そうしたら2日目に4アンダー「67」というスコアが出て、首位タイに立てました。あの週は、いつもと同じように、ティショットでしっかりフェアウェイをキープすることをテーマにしていたのですが、それに加えて、バーディを狙うよりもパーを積み重ねていくことを心掛けました。そうすれば上位に行けるはずだと。実際、2日目はティショットでフェアウェイを外したのは2回だけで、自分のめざすゴルフができました。

 そして3日目は1つスコアを落としたもののトップをキープできて、最終日を迎えました。ただ、最終日は2番でバーディを獲れたものの、その後なかなかスコアを伸ばせず、8番をボギーにしてしまって・・・。それでも、ティショットをラフに入れるとすぐにボギーになるセッティングだったのでトップの人も油断できないはずだし、私自身、まだまだイケると思っていました。ところが後半に入ったら、自分がティショットをラフに入れてしまって3連続ボギー。私はインコースのほうが得意で、後半が勝負だと考えていたのでショックでした。いつもの私なら、あそこで「もうダメかも」とあきらめたり、シュンとしたりしてしまうのですが、あの日は「いや、まだまだ!」と強い気持ちで臨めました。強い人というのは、優勝したい気持ちが強い人だと思うのですが、私も「勝ちたい」と思えたんです。そうしたら、15番でバーディが獲れて、17番パー3でも7mぐらいのバーディパットを決めることができました。

 あのバーディパットには、観てくださった方も感動したようで、試合後すぐに自分の写真をインスタグラムにアップしたら、「17番のバーディパットは素晴らしかった!」というコメントをたくさんいただきました。あれをきっかけに私を応援してくれるようになった方もたくさんいて、そういう意味でも、あれは私にとって大きな一打だったなと思います。

ティショットの正確性に『ゼクシオ テン』の飛距離が加わった

 ホールアウト後、囲み取材を受けている時に記者の方から、「これでシード権が確定したと思いますが、今の率直な気持ちは?」と聞かれました。私は、まだ気持ちが高ぶっていたし、悔しい気持ちもホッとした気持ちもあって、涙がポロリと・・・。だから、私は号泣したわけではないのですが(笑)、帯同キャディの先崎洋之さんは、試合後にダンロップのスタッフの方と話していて男泣きしていたみたい。先崎さんは、私がプロになってキャディを探していた時にダンロップさんから紹介してもらった人で、それ以来、5年間ずっと支えてもらってきたし、先崎さん自身も思うところがあったのでしょう。泣いていたという話を聞いて、感謝の気持ちが一層増しましたね。

 優勝はできなかったけれど、メジャーでの3位という成績はやはり自信になりました。みんなが勝ちたいメジャーで上位に入れたこと自体、名誉なことだと思うし、自分にはすごく大きな意味がありました。もう一つ上のステージに上がるためにも、この経験を今後に生かしたいと思います。

 それと、去年シード権が獲れたのは、やはりティショットがよかったからだと思います。昨シーズンの私のフェアウェイキープ率は78.1056%。残念ながら2位でしたが、10回中8回近くはセカンドショットをフェアウェイから打てたわけで、これは大きいですよね。ちなみに女子の場合、部門別は昨シーズンから設けられましたが、もし一昨年も計測していたら、たぶんフェアウェイキープ率では私が上位にいたんじゃないかと思ってるんですけど(笑)。

 ティショットは、秋になってから飛距離も伸びました。それは『ゼクシオ テン』ドライバーのおかげだと思います。『ゼクシオ テン』は「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の練習日に初めて打って、他の多くの選手と同じ「スタンレーレディス」(10月第1週)から試合で使いました。実戦での第一印象は、「打感がしっかりしていて、球が強いな」ということ。それと、飛距離の伸びも。去年の秋は、台風も含めて雨の日が多かったですよね? 雨が降ると地面がやわらかくなるのでキャリーだけで終わってしまって、セカンド以降がきつくなるのですが、『ゼクシオ テン』は球に勢いがあるので、雨の日でも距離のロスが少ない感じで、しっかり飛んでくれます。風が吹いてもあまり左右されない気がするし、とにかく前へ前へ行ってくれるので、セカンド以降がずいぶん楽になりました。

ツアーで戦えることに感謝しつつ、自信を持ってプレーしたい

 去年はシード権を獲れたこともありますが、一昨年までとくらべてレベルアップできたなという実感があります。そう感じるのは、技術よりも気持ちに関してです。レギュラーツアーというのは日本でいちばん上の舞台ですよね。でも、私はプロ2年目からツアーにほぼフルに出ているのに、ずっと「私なんて」という思いがありました。続けて予選落ちすることが多いし、毎年シード権争いをしてきたので、いまひとつ自信が持てなくて。でも、周りの人から「大丈夫」とか、「シード選手じゃなくても、毎年この舞台にいられるということは何かを持っているからだ」と励ましてもらっているうちに、ちょっとずつ自信が芽生えてきて、選手権の時のように強い気持ちでプレーできるようになりました。だからこれからは、この場にいられることに感謝しながら、常に自信を持ってプレーしたいと思っています。

 今シーズンですが、これはずっと私の課題でもあるのですが、一年を通して安定した成績を残したいですね。ご存じの方もいるかもしれませんが、私は一昨年までは春にまったく結果を残せなかったんです。それで、その原因がオフの練習不足にあると考えて、去年のオフは暖かい場所で合宿をしたり、練習量を増やしたりした結果、序盤から予選をコンスタントに通過できたので、このオフも同じようにできればと思っています。

 それと私の場合、一度自信を失うと立ち直るのにけっこう時間がかかるんです(苦笑)。それに、去年はパッティングで考えすぎてしまって、それが連続予選落ちにつながったので、今シーズンはあまり考えすぎずに、もっと自分の感覚を信じてやろうと思っています。

 安定したプレーができれば上位を狙える機会も増えるし、優勝争いの雰囲気にも慣れてくると思うんです。去年シード権を獲ったことで新しい経験ができたと思うので、優勝争いをすることでさらに経験値を上げていきたいですね。やっぱり経験していないとできないことってあると思うから。

 そして、シード選手としての自覚と、少しだけプライドも持って、その名に恥じないプレーをしたい。その上で、チャンスが来たら今度こそ優勝したいと思っています。

東 浩子(あずま・ひろこ)

1992年岡山県生まれ。加賀電子所属。

3歳でゴルフを始め、高校時代に「中国女子アマ」で優勝。2012年、2度目の挑戦でプロテストにトップ合格すると、「LPGA新人戦加賀電子カップ」でも優勝。翌年からレギュラーツアーに本格参戦。2017年、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」でツアー自己最高の3位に入賞するなどして賞金ランキング33位に入り、初のシード権を獲得。身長156センチ、血液型B。

東 浩子プロの詳細ページはこちらをご覧ください。