第137回 田村 亜矢

常に前向きに、笑顔を忘れずに。そして“進化”を感じられる一年にしたい

昨夏のプロテストに合格し、今季ツアーに初参戦しているルーキー・田村亜矢プロが初登場!

プロテストでの経験が生きたファイナルQTの上位通過

 みなさん、はじめまして。新人プロの田村亜矢です。どうぞよろしくお願いいたします。私のことをご存じない方もいらっしゃると思うので、今日は自己紹介から始めたいと思います。

 私がゴルフと出会ったのは7歳の時。父の勧めで始めました。ゴルフは始めた時から面白かったですね。早くから競技にも出て、小学校の高学年になる頃には「プロゴルファーになりたい」と思ってました。とにかく身近にゴルフがあったので、その影響かなと思います。その目標を叶えるために、中学は福島県の学校に進みました。地元の北海道を離れての寮生活は、不安もあったけれどワクワクのほうが大きくかったですね。小さい頃から、親に放っておかれても泣く子じゃないと聞いていたし、一人でどこにでも行ける子だったので。でも、もうすぐ中学1年も終わるという時に、あの震災が起きて避難せざるを得なくなって北海道に戻りました。その後、高校に進むにあたって自分の将来について真剣に考えた時に、「世界に通用するプロゴルファーになりたい」と強く思いました。それで、ゴルフの強豪校である東北高校に進もうと決めたんです。

 そして、高校を卒業した一昨年に1度目のプロテストを受験しました。私の1学年下には勝みなみちゃんをはじめ、いい選手がたくさんいるので、もし1回目で失敗して彼女たちと一緒に受けることになったら合格ラインも上がるはずなので、絶対に一発で受かろうと思っていました。だからプロテストに照準を合わせて練習していたのですが、なかなか調子が上がらず、失敗してしまいました。今思えば自信がなかったし、気持ちにも余裕がなくて、すべてにおいて一杯いっぱいでした(苦笑)。あの時は「そんなに簡単なものじゃないんだな」と痛感しました。

 その後にあったQTでもダメだったので、「私は本当にゴルフをしたいのか?」と自分自身を見つめ直して、ゴルフがやりたくなるまでクラブを握らなかったんです。でも、2か月くらい経った時にゴルフがやりたくなって。そこでまた、ゴルフに対する姿勢とか、「どうやったらうまくなるんだろう?」とかいろいろ考えました。それで利府ゴルフ倶楽部(「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の開催コース)に練習生としてお世話になり、練習方法を変えてみたり、トレーニングをきつくしたりしてみたら、去年の2回目の挑戦で合格という結果を出すことができました。

 1年間でどこがいちばん変わったかというと、気持ちが強くなったことだと思います。周りからは「たとえプロテストがダメでもQTがあるから」と言われていて、両親も同じように考えていたのですが、私はやっぱり合格してプロフェッショナル会員になりたかった。単年登録ではなく、正会員になって、その上でQTを受けてツアーに出るというのが、自分のプライドであり、目標だったので、「絶対に受かってやる!」という意地がありました。合格が決まった時に思ったのは、「ゴルフをやっていてよかったな」ということ。それに尽きます。ゴルフをするのが嫌な時もあったし、つらい時期もあったけれど、「続けていてよかった」と素直に思いました。

 そして12月のファイナルQTでは3位に入り、今年のツアーの出場権を得ることができました。上位通過できたけれど、全然余裕なんてなかったです(笑)。でも、プロテストを目指して練習し、受けた経験は無駄じゃなかったと思えました。プロテストというのは、普通の競技とは気持ちの持って行き方が違うんですよね。緊張感も独特なのですが、QTにはプロテストと似た感じがあって、うまく気持ちをコントロールできたかなと思います。

飛距離が伸びたドライバー。課題はアイアンショットの精度アップ

 ゴルファーとしての私の武器は、曲がらないドライバーです・・・と、これまで言ってきたのですが、最近は曲がってきてしまって(苦笑)。でも、それは今、飛距離を伸ばすことを目標しているからなんです。というのも、やっぱりツアーのグリーンは硬いですよね?そのグリーンを狙うのに、セカンドショットで持つクラブを短くできればよりスピンがかかるし、バーディチャンスにつく確率も上がります。チャンスにつけられないとなかなかバーディは獲れないし、スコアも作れない。そう考えると、ティショットの飛距離はつくづく大事だなと思ったので、去年の秋ごろから飛距離アップに取り組んでいます。

 それに、アイアンショットの精度を上げることも課題ですね。シード選手のみなさんのアイアンショットを見ていると、ヘッドが入る角度が安定していて、インパクトの音もいいのですが、私の場合、ヘッドの入り方がバラバラで・・・。実は私は去年の12月からジャンボ尾崎プロに教えていただいているのですが、特にアイアンショットに関してはジャンボさんからボロボロに言われています(笑)。オフシーズンの終わり頃に、ジャンボさんの前でショットをした時には「おっ!?」と言っていただいたのですが、その直後に「まだまだだな」「本当に下手だな」と言われてしまいました(苦笑)。だからもっと練習しないといけないのですが、オフにジャンボさんのところでトレーニングや練習をしたおかげで、飛距離は確実に伸びました。以前は、130ヤードだと9番アイアンでは厳しいなと感じていたのが、今は自信をもって9番で打てますから。

 ドライバーも、今年に入って使い始めた「ゼクシオ テン」がすごく自分に合っていることもあって、セカンドで持つクラブが確実に一番手変わりました。ちなみに、ダンロップのクラブやボールは中学生の時からずっと使っていて、ドライバーは一時期を除いてずっとゼクシオです。

 今シーズンは少なくとも前半戦はツアーにほぼフルで出られるので、シード権獲得を目標に頑張るつもりですが、現実を見ると、上位50人に入るのは甘くないと思っています。だから、今年は勉強というか、技術の向上も含めて、自分なりに“進化”を感じられる一年にしたいと思っています。そして将来は、中学の頃に目標として立てた「世界に通用するプロゴルファー」になりたい。それを実現させると同時に、プロゴルファーであるかぎり勝たないと意味がないので、ひとつでも多く優勝して、ファンのみなさんが見ていて楽しいと思える選手になりたいですね。

 それと、これは両親や祖父からも言われていることなのですが、常に笑顔でいることを心掛けています。母からは時々LINEでも「笑顔でいなさい」と言われるのですが、険しい顔でやっていても私自身楽しくないですし、笑顔でいないとギャラリーのみなさんにも楽しんでもらえないと思うんです。だから、常に前向きに、笑顔を忘れずに頑張りますので、みなさん、どうぞ応援をよろしくお願いします!

田村 亜矢(たむら・あや)

1997年北海道生まれ。

7歳でゴルフを始め、東北高校在学中に「東北女子アマチュアゴルフ選手権」「東北ジュニアゴルフ選手権」で優勝。2017年2度目の挑戦でプロテストに合格すると、同年12月のファイナルQTで3位となり、今シーズン前半戦のツアー出場権を獲得。身長163センチ、血液型O。