第128回 山城 奈々

新スイングでショットも気持ちも上向き。今年こそシード権を獲りたい

『スリクソン Z-STAR XV』を愛用する女子ツアー屈指の飛ばし屋が久々に登場!

ずっと取り組んできたフェードが試合で打てるようになった

 みなさん、暑中お見舞い申し上げます。プロ5年目の山城奈々です。早いもので今シーズンの国内女子ツアーも前半戦が終わりました。今日はまず、私自身の前半戦を振り返ってお話ししようと思います。

 私は、昨年のファイナルQTが46位という順位だったので、地元沖縄での開幕戦には出場できず、今季3戦目が自分にとっての開幕になりました。ただ、最初の数試合はショットが安定せず、特にドライバーには苦しみました。それでも、「とにかくオフに練習したことを試合でもやろう」と決めて、結果を求めずにプレーしていたんです。

 オフに力を入れたのはドライバーショットで、飛距離は落ちてもいいから方向性を安定させようと、岡田(伊津美プロ)先生と話し合いながら練習しました。その際、ティアップの高さを3Wぐらいまで低くしてみたんです。そうすればインパクトでフェースが開いて入って来ないので、フェースが開閉することで起こるミスも少なくなるだろうと。私の中では、アイアンのようにダウンブローで打つ感覚に近いのですが、その打ち方に変えてから曲がり幅が小さくなりました。

 球を低く打つ練習もしました。私は元々球が高くて、特に風がある時には、低く抑えないといけないなと思っていたからです。シーズンが始まった後も、失敗してもいいから低く打つイメージや感触を大事にプレーしていたら、試合でもできるようになってきて。方向性も、4試合目あたりからだんだん安定するようになりました。たまにOBも出たのですが(苦笑)、OBを打っても、それなりにスコアをまとめられるようになったんです。

 そうして迎えた「サントリーレディス」(6月第2週)で、ツアーでは自己ベストタイの4位タイに入ることができました。あのあたりからOBを打つこともなくなって、何とかラフまでで収まるようになりました。それにバーディもたくさん獲れたので、あの順位になったのだと思います。でも、ショットの中身で言うと、その後の「アース・モンダミンカップ」や「ニッポンハムレディス」のほうがよかったですね。特に「アース~」では、練習日にたまたまランニングアプローチの練習をしてみたら、それがショットやパットにもつながって、ドライバーにもいい影響が出てスコアがまとまりました。転がすアプローチでは、9番アイアンや5番アイアン、時にはドライバーも使うのですが、「このロフトでこのくらいの強さで打てば、これぐらい転がる」という距離感の作り方がつかめたような気がして、その練習は今もやっています。

 ドライバーについてもうひとつ言うと、球筋が変わってきました。私は元々ドローヒッターなのですが曲がり幅が大きすぎたので、それを修正しようと3年くらい前からずっとフェード打ちに取り組んできました。でも、全然打てなくて。それが、ようやく今年に入ってから、先生から「おぉ、いいフェード」と言ってもらえるようになって、試合でも打てるようになりました。それもスコアメークに役立っていると思います。

体が動く夏が好き。もっと暑くなれば、今より体が動く

 思えば、去年は自分なりに成長できた年でした。

 私は昔から飛ばすことが大好きで、今もその気持ちはあります。でも、振ってばかりでは狭いコースで通用しないし、去年はドライバーの調子がどうしようもないくらい悪かったんです。それで、3Wでティショットをすることが増えて、コースマネジメントをより深く考えるようになりました。

 それと、去年は元々ステップ・アップ・ツアー(以下ステップ)の出場権しかなかったので、「ツアーに出るためにはステップで勝つしかない!」と常に自分に言い聞かせてプレーしていました(注:昨シーズンまで、ステップで優勝するとツアー4試合の出場権が与えられた)。

 ただ、6月中旬ぐらいまでは「遠征費どうしよう・・・」と心配になるくらい全然稼げなくて(苦笑)。そこから徐々に調子が上がっていって、7月下旬の試合で優勝することができました。その時、「残りの試合も頑張って、もう1勝してステップで一番になろう」という目標を立てたんです。そうしたら、去年の試合の中でいちばん優勝賞金が高かった9月の試合でも勝てて、ステップだけで1,100万円以上稼ぐことができて、賞金ランキング1位になれました。前半の遅れを一気に取り返した感じですが(笑)、気持ちは去年一年でかなり強くなった気がします。練習で試したことを、試合中のプレッシャーがかかった時にもできるようにするには、気持ちを強くもつしかないというのも実感しましたね。

 それでも、去年はツアーに出ると思うようにプレーできなかったのですが、今年は上手くプレーできていると思います。それはやはりティショットが落ち着いているのが要因で、ドライバーがいいので、アイアンもアプローチもパットも不安なくできています。

 私の場合、ドライバーはパー3を除く14ホールで使いたいのですが、その日最初のドライバーショットが上手く打てないと不安になって、バーディを獲りに行こうという気持ちになれません。「パーで上がれればいいや」というゴルフになっちゃうんですよね。それが今シーズンは、途中からドライバーに不安がなくなって、攻めていこうという気持ちが出てきました。

 今年はツアーの試合に出られているし、成績もだんだんよくなってきているのですが、シード権を獲るためには、やはり2日目以降にもっとスコアを伸ばしていかないとダメだなと思います。そして、最終的にもっと上位に入らないといけません。これからもっと暑くなると、体がもっと動いてくれます。私は、暑いほうが体が動くから好きなんです。動きすぎて夏バテしないように気をつけないといけませんが(笑)。スイングも、フェードに変えても距離は出ているけれど(注:ドライビングディスタンスは253.14ヤードで4位)、今はまだ少し抑え気味。新しいスイングに慣れて今よりもちゃんと打てるようになったら、もっと振っていきたいですね。

 これからは出られる試合も限られてくるし、出場権のない試合は、主催者推薦選手選考会に出て出場権を獲るしかないのですが、とにかく、今年こそシード権を獲りたい。そのために、出られる試合でたくさん上位に入れるよう、頑張りたいと思っています。

山城 奈々(やましろ・なな)
1993年沖縄県生まれ。
10歳でゴルフを始め、「沖縄県民ジュニア」等で優勝。2013年プロ宣言し、「日本女子オープン」でデビュー。翌14年レギュラーツアーに本格参戦し賞金ランキング54位に。16年「カストロールレディース」でステップ・アップ・ツアー初優勝を飾ると、同年の「山陽新聞レディースカップ」で2勝目。今季賞金ランキング50位。身長160センチ、血液型A。
山城 奈々プロの詳細ページはこちらをご覧ください。

※データはともに「サマンサタバサ レディース」終了時点。