第126回 新海 美優

楽しかった最終日・最終組でのプレー。今後の目標は、初優勝して最終戦に出ることです

先日の「ニチレイレディス」で優勝争いを演じた末にツアー自己最高の2位に入った新海美優プロが登場!

悔しいけれど、やるべきことはできたので後悔はない

 みなさん、こんにちは。新海美優です。いつも温かいご声援をどうもありがとうございます。先日の「ニチレイレディス」(6月16日~18日)では、おかげさまで自己ベストの2位タイに入ることができました。まずは、そのお話からしたいと思います。

 あの試合のコース(袖ヶ浦カンツリークラブ 新袖コース)は、去年、練習ラウンドまでしたのですが、体調を崩してしまって試合には出られませんでした。だから、試合でプレーするのは今年が初めてでした。コースは、アウトはスコアが伸ばしやすい一方で、インのほうは難しいなという印象がありました。ただ、練習日にいい調整ができたので、ショットもパットもいい状態で試合に入っていくことができました。

 試合では、初日、2日目と60台で回れて、初めて最終日を最終組でプレーできることになりました。それが決まった時には「最終日・最終組ってどんな感じなんだろう?」といろいろ考えました。でも、考えたところで、初めてなので想像もつかなくて。ただ、始まってみると、思ったより落ち着いてプレーできました。

 トップのテレサ(ルー選手)さんが3番でバーディを獲って、私との差は5打に開いたのですが、直後に私が2つバーディを獲ったこともあって、7番が終わった時には1打差にまで縮まりました。私はプレーしながら、「自分のバーディと相手のボギーでこれだけ展開が変わってくるんだ」と感じたし、「最後までチャンスはあるな」と思っていました。

 その後、12番、13番とボギーが続いて、14番ではバーディを取り返したものの、17番のパー3では、ティショットが飛びすぎてキャリーでグリーンをオーバーしてしまって。アドレナリンが出たのかわかりませんが、自分でもビックリしました(笑)。結局、そのホールをダブルボギーにしてしまったのですが、後半、スコアを崩したのはミスが原因で、ただ実力が足りなかっただけ。常に追いかける立場だったこともありますが、最後まで硬くなることはなくて、本当に一日楽しくやっていました。

 プレーを終えた時には、「本当にやりきったなぁ」と充実感があったんです。でも、取材でキャディさんのことを聞かれた時は我慢できずに泣いてしまいました(苦笑)。とにかくキャディさんの支えが大きかったので・・・。

 優勝できなかったことで、あとから悔しさがこみ上げてきたけれど、やるべきことはできたと思うので後悔はないです。最終日・最終組で回れたことが私にとっては今後の力になると思うので、いい経験をさせてもらったなというのが正直な気持ちです。

いてくれるだけで安心感がある帯同キャディ

 私は、今年がツアー本格参戦2年目なのですが、今年は初めてトップ10に入ることができました。まず、4月の「スタジオアリス女子オープン」で9位タイに入って、5月の「ほけんの窓口レディース」では6位タイに入ることができました。試合会場の福岡カンツリー倶楽部 和白コースは、地元の大分から近いので、親戚とか知り合いとかいろいろな人が応援に来てくれたんです。そういうものも私の力になったのかなと思います。

 内容としてもいいゴルフだったのですが、最終日の17番ホールでボギーを打ってしまって・・・。一緒に回ったイ ミニョンさん(注:単独2位入賞)は、最後の数ホールでスコアを伸ばしたのに対し、私は大詰めで落としてしまいました。実は「スタジオアリス~」でも、最終日の最終ホールでダブルボギーを打ってしまったんです。「ニチレイレディス」もそうですが、最終日の上がり数ホールのプレーが自分の課題だなと思いますね。

 それでも、去年とくらべると全体的にレベルアップしている感じはあります。スコアの波も小さくなっているし、気持ちの部分でも今年は余裕をもってずっと試合に臨めています。

 それと、去年の後半は腰の痛みが背中にまで広がってすごくつらい思いをしたのですが、オフに、鈴木規夫(プロ)先生と、「4スタンス理論」の廣戸聡一先生の合宿に参加して身体の使い方をいろいろ勉強してからは、腰や背中に全然痛みが出なくなりました。今年、ここまでいい形で来られているのは、それも関係しているのかなと思います。

 帯同キャディさんの存在も大きいですね。去年は鈴木先生から、「初めてツアーに出るのだから、まずは自分で考えてやりなさい。今年一年はハウスキャディでやるように」と言われたんです。でも、今年は帯同キャディもOKと言われたので、お話をいただいた時だけお願いしています。この人と決めているわけではないのですが、やはり帯同キャディさんは、いてくれるだけで安心感がありますね。それとハウスキャディさんだと、私が他の選手のことを気にしてしまうんです。たとえば、キャディさんがラインを踏んでいないかなとか、邪魔なところに立っていないかなとか(苦笑)。それで去年は私が実際に他の選手に謝ることもあったのですが、帯同キャディさんならそういう心配はないし、自分のプレーだけに集中できるのは大きな違いだと思います。

「1日4バーディ」という目標を掲げたことでパットが進歩

 技術的には、パッティングが去年よりも確実によくなっているなと思います。打ち方を変えたとかはないのですが、今年は開幕戦から「1日に4つバーディを獲る」のを目標にプレーしているんです。その目標が、ちょっとですけどパットにもいい影響を与えている気がするし、実際、バーディはその目標に近い数を獲れています(注:バーディ数133個でランキング11位。「ニチレイレディス」終了時点)。

 去年は、バーディチャンスにはつくのに決められないということがかなり多かったんです。それが今年は、開幕からチャンスでずっと決まってくれていて、それが安定感にもつながっていると思います。それに、去年は初めてプレーするコースが多かったけれど、今年は知っているコースでのプレーが多いので、去年とくらべると安心感もあります。

 今シーズンは、まずはシード権を取ることを一番の目標にしていて、そのために毎試合トップ10に入ることを目指してきました。優勝争いも、最終日・最終組でのプレーも、つい最近まで経験したことがなかったので、早くその雰囲気を感じてみたいと思っていましたが、それが分かった今は、目標を「優勝」に変更します。同じ組でテレサさんが優勝する過程を1番から18番まで見て、改めて優勝したいなという気持ちが強くなりました。そして、地元の九州で開催される最終戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」(以下、リコーカップ)に出てみたい。

 私は子どもの頃にリコーカップを観に行って、そこで宮里藍さんのプレーを観たのをきっかけにゴルフを始めました。だから自分もあの舞台でプレーしてみたいんです。そのために、残りのシーズンで賞金ランキング上位に入るだけでなく、できることなら優勝してリコーカップに出られるよう、頑張りたいと思っています。

新海 美優(しんかい・みゆ)
1995年大分県生まれ。
9歳でゴルフを始め、「九州ジュニア」で優勝、「日本ジュニア」で2位タイ(ともに2013年)などの実績を残す。翌14年プロテスト合格。15年ステップ・アップ・ツアーを主戦場にプレーしたのち、16年ツアーに初めてフル参戦し、賞金ランキング67位。2017年の賞金ランキングは26位(「ニチレイレディス」終了時点)。身長162センチ、血液型O。
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