Vol.87

『ゼクシオ ナイン』フェアウェイウッド&ユーティリティを検証する

ゼクシオは、初代以来長年にわたりフェアウェイウッドやユーティリティも多くのアベレージゴルファーから支持されています。フェアウェイウッドやユーティリティにもドライバーと同じ設計思想が取り入れられていますので、クラブとしてじっくり検証してみることにしました。(実測データは別表参照)

『ゼクシオ ナイン』フェアウェイウッドについて

  1. 少し薄めに当たっても反発の良いフェース
     ヘッドの雰囲気は先代の「ゼクシオ エイト」と同じで、クラブとしての打ちやすい感じがうまく継承されています。そして、アベレージゴルファーに多い、フェースの下部に球が当たる“薄め”のショットについて強くなった感があります。メーカーの説明には「フェース下部の反発性能を高めた」とありますが、確かにその性能が上がった感じで、実際のラウンドでも好結果が出ると思います。
  2. ドライバー同様に「MP900シャフト」が良い
    『ゼクシオ ナイン』フェアウェイウッド に装着されている「MP900シャフト」ですが、ドライバー同様に先代のMP800からの改良により、さらに球をつかまえやすくなりました。つかまえやすいからこそ強い弾道のショットが打てるのです。
     ドライバー編でも説明しましたが、ゼクシオの標準装着シャフトはかなりの優れものです。理由は、1球目からほぼフェースの真ん中に球が当り、ナイスショットが出やすいからです。今回、ヘッド速度が45m/sから35m/sくらいのアベレージゴルファーにも試打してもらいましたが、いきなりスーパーショットは無理でも、「1球目から、そこそこナイスショットが打てる」というのはゼクシオならではだと思います。
  3. ヘッドが重くなってパワーアップ
     先代「ゼクシオ エイト」のクラブとしての振りやすさを維持しながら、ヘッド重量が重くなっているので、ボールに伝わるエネルギーが大きくなり、ボール初速を上げやすくなっています。
     また、先代から続く高強度ステンレスフェースの弾き感も良好です。

『ゼクシオ ナイン』ユーティリティについて

  1. アイアンの延長で打てるのでミート率が良い
     ユーティリティの一般的な特徴としては、フェアウェイウッドよりもクラブ長さが短いので、起伏のあるフェアウェイでもミート率が良くなり、大きなミスショットが出にくいことが挙げられます。今回の『ゼクシオ ナイン』ユーティリティは、その特徴に加え、フェアウェイウッドよりもフェースが大きいため、いかにも打ちやすそうな安心感があります。
     また、先代モデルよりもフェースプログレッション(フェース面が前方に出ている度合い)がさらに小さくなりました。これには、「アイアンに近い感覚でアドレス出来るように」というメーカーの意図がはっきりと感じられます。
  2. フェアウェイウッドよりも低スピンで中弾道の強い球を打てる
     ヘッドとしてはフェアウェイウッドよりも低重心になり、バックスピンもフェアウェイウッドよりも少なくなります。このために、通常はフェアウェイウッドより低い弾道になり、グリーンに向かって強い弾道で球が落下することになります。シニアゴルファーにとって、U3はロフト角が19度と少ないのでボールが上がりにくいかもしれないため、U4、U5、U6を上手くセッティングして使って欲しいと思います。
  3. ヘッド重量が重くなって反発が良くなった
     ユーティリティも先代モデルとくらべてヘッド重量が重くなったため、ボールに伝わるエネルギーが大きくなり、ボール初速が上がって強い球を打ちやすくなっています。また、フェアウェイウッドと同様にフェース下部の反発性能が上がっていますので、アベレージゴルファーにとっては薄めのショットを助けてくれるありがたいクラブです。
  4. ヘッドが大きくパー3のティショットで打ちやすい
     ユーティリティの重要な使い方として、パー3でのティショットが考えられます。先代「ゼクシオ エイト」よりもフェースプログレッションが小さくなって、アイアン感覚で構えやすくなり、たとえば「6番アイアンでは距離が足りない」というパー3のティショットなどで使いやすくなっています。

松尾好員の辛口トーク

  1. フェアウェイウッドのフックフェースを少しスクエアにしてみては?
     フェアウェイウッドは、ドライバーよりも球をつかまえやすいので、フックフェースの度合いをもう少し小さくしてはいかがでしょうか。
  2. ユーティリティのヘッドをもう少し小さくして欲しい
     フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンをすべて並べて構えると、ユーティリティのヘッドが他より大きいのがちょっと気になるところではあります。ユーティリティでは、ティショットだけでなくラフやライの悪いところからグリーンを狙う状況も出てきますので、もう少し小さめのヘッドの方が扱いやすいのではないかと思います。

『ゼクシオ ナイン』フェアウェイウッド&ユーティリティ 実測データ

  W#3-15 W#5-18 W#7-20 UT U3-19 UT U5-23
MP900-S MP900-R MP900-S
クラブ長さ inch 43.1 42.1 40.5
クラブ重さ g 289.0 292.8 320.9
スイングウエイト   D4.3 D3.0 D1.0
クラブ慣性モーメント gcm² 280万 274万 270万
 
ヘッド重さ g 210.2 219.2 224.4 231.2 242.2
ヘッド体積 ml 183 155 145 122 119
リアルロフト deg 15.6 18.5 20.6 19.0 23.2
ライ角 deg 58.0 59.0 60.5 59.5 60.5
フェース角 deg HOOK 1.5 HOOK 1.5 HOOK 2.0 HOOK 0.5 HOOK 1.0
フェースプログレッション mm 16.5 17.0 17.3 14.8 14.1
 
重心距離 mm 33.9 33.6 34.1 34.6 35.9
重心深度 mm 29.6 30.0 30.0 25.4 25.0
フェース高さ mm 32.7 30.8 30.2 33.0 33.8
スウィートスポット高さ mm 21.7 22.0 22.6 21.3 22.3
低重心率 66.4 71.4 74.8 64.5 66.0
 
ヘッド左右慣性モーメント gcm² 2,600 2,379 2,286 2,550 2,580
ヘッド上下慣性モーメント gcm² 1,256 1,125 1,080 844 855
ネック軸回りモーメント gcm² 4,456 4,296 4,210 4,530 4,981